株式投資で巨万の富を目指して

サラリーマン投資家よっぴーの資産運用録。

いつだってリテラシーは大事

こんばんは、よっぴーです。

 

私が株式投資をしていること知っている知人からされた話です。

予め言っておくと、今回は記事は特定のサービス、商品を攻撃するものではなく、金融リテラシーは大事という話です。

 

その人は資産運用と言えば定期預金しかしたことがないのですが、この低金利では資産が少しも増えないと気付いて投資を始めたそうです。でも、難しいことはわからないので投資信託を買おうと思ったとのこと。

 

そんな時に出会ったのが、イオン銀行の「しっかり運用セットNEO」というサービス。それは、投資信託と定期預金をセットで申し込むと定期預金の金利を優遇してくれるというもの。定期預金の優遇金利は購入する投資信託の割合によりますが、3割以上5割未満で3%、5割以上7割未満で5%、7割以上10割未満で7%といった具合です。因みに、定期の期間は3ヶ月、初回預け入れ時限定の特別金利です。

 

漠然と資産運用してみたいと思う人には、まさに渡りに船のようなサービスです。しかし、資産運用に関する本を一冊でも読んでいればこのからくりにはピンとくるでしょう。

 

どういうことか解説しましょう。

 

仮に100万円で申し込み、70万円を定期預金、30万円を投資信託にしたとします。

そうすると、3か月後に受け取れる金利は4,127円(税引後)です。普通の定期預金の金利が0.1%程度ですので、100万円預けても年800円弱(税引後)ということを考えると破格の金利です。

 

ところが、話はそれだけでは終わりません。

この金利を受け取るには、30万円分の投資信託購入が条件です。イオン銀行のページで調べてもらえばわかりますが、対象の投資信託の購入時手数料は2~3%になります。つまり、投資信託を買う際に6,000円~9,000円の手数料を取られます。

 

ここまで書けばわかると思いますが、どの割合の組み合わせでも「定期預金の受取利息<投資信託の購入時手数料」となるのです。

 

ようはこのサービス、その実態は投資信託購入時手数料のキャッシュバックに過ぎないのです。そしてこのキャッシュバックが金融機関にとっておいしいのは、キャッシュバック額が手数料全額分ではない上、信託報酬という名の手数料が継続的に入るという点です。(ざっと見た感じ、ほとんどの対象投資信託の信託報酬は1%以上でした。)

 

でも最初に書いた通り、このサービスが良いとか悪いとか言いたいのではありません。どんな投資信託であっても、市場環境が良ければ儲けることができます。それが例え市場平均以下であろうと、預金の利息より多くの利益が得られれば当初の目的を達成しています。それであれば本人は大満足でしょう。

だから、そんなことはどうだっていいのです。

 

問題なのは、定期預金の利息は誰だ出すのだろうという疑問が持てなかったことです。この超低金利時代に何故そんな高金利が実現できるのか、金融機関にどんなメリットがあるのか等々、すぐに疑問は浮かぶはずです。

 

おいしい話に誘われて最後はすっからかんなんて話、最近よく聞きませんか?

そんな危ない話から身を守ってくれるのが、資産運用でいえば金融リテラシーなんです。リテラシーと聞くと小難しそうですが、親書をちょっと読めばすぐに基本を身に付けられます。お勧めは、何度か当ブログで取り上げている橘玲著『臆病者のための株入門』です。

今回の話も危ない話とは言いませんが、諸手をあげて申し込んでしまった人は要注意です。次にメディアを賑わすのは、あなたかもしれません。

 

 

それではまた!