株式投資で巨万の富を目指して

サラリーマン投資家よっぴーの資産運用録。

まさに投資してはいけない高配当株の見本だね

こんばんは、よっぴーです。

 

先週の決算発表の中では、一番衝撃的なものではないでしょうか。

営業利益が前年比98.5%減。

 

株式投資をしている人にとっては、この数字を聞いただけでどこの企業かすぐにわかるでしょう。

 

そう、昨年末から世間を賑わしている日産自動車です。

 

過去の記事を見てもらうとわかりますが、私は日産に対して厳しいことを言っています。しかし、決してアンチではありません。単純にガバナンスの欠如が気に入らないのです。

 

それにしても、並みいる高配当株の中でも投資してはいけないお手本のような会社です。

 

それは、ちょっと考えればわかります。

 

今期の予想配当金が40円ですが、予想EPSは43.45円です。配当性向は92%です。私に言わせれば、これは異常です。強力なキャッシュ創出力があり、多額の設備投資が不要な業界ならまだしも、自動車産業装置産業であり、毎年多額の設備投資や研究開発費がかさみます。

 

電気自動車技術が一つの強みと言われていますが、電気自動車はあの家電メーカー「ダイソン」をも参入を表明している分野です。もともと自動車メーカーでない企業までが競争相手になるという、典型的なレッドオーシャンです。

 

ポルシェにフェラーリランボルギーニなど、コスト度外視で保有すること自体がステータスとなるほどのブランド力があるならともかく、大衆車で実用性が最重視される電気自動車で高い利益率は見込めないでしょう。

 

そのうえ、景気の影響をもろに受けます。ご存じのとおり、日本は10月に消費税増税を控えており、景気の悪化が予想されています。中国は、アメリカとの貿易戦争ですでに景気の減速が報じられています。

そしてアメリカでも、前年同時期よりも販売台数が減り、さらに景気の先行き不安から秋に利下げがささやかれています。

 

第一四半期でこそ通期業績の下方修正や減配の発表はありませんでしたが、ほぼ間違いなく今期、下方修正+減配をするでしょう。

特に減配に関しては、社内がアンチルノーの巣窟のようになっている上に、日本の世論もアンチルノーの声が大きいですから避けられないでしょう。

 

もしそうならなければ、本当に「すごいぞ、日産」です。

 

今後の日産の株価ですが、恐らく配当金の増減に沿って推移するでしょう。

配当金が上がれば上がり、下がれば下がる。いつ買っても時価配当利回り5%超を維持すると思われます。なので、鶏が先か卵が先かになりますが、株価が一層下がるようなことがあれば、それはマーケットが減配を織り込んだということです。

 

私の予想は、上期の配当金が20円、通期の配当金が10円で、2020年3月末の株価は600円前後という読みです。少なくと、今はまだ買い時ではないと見ています。

 

こういう、見た目だけの高配当株は手出し無用。業績にかかわらず配当金が一定であれば別ですが、ここはそうではありませんからね。

配当金の増減に合わせて株価も上下するだけの高配当株に騙されてはいけません。

 

どんな企業であっても、高配当株にとっての命取りは常に業績悪化+減配のダブルパンチです。そのリスクが目に見えている以上、そっと見守るのが最善です。かかんに値上がり益を狙いに行くような会社でもありませんしね。

 

最も、配当金を重視する投資家にとって自動車業界はそもそも投資対象外でしょうから、私の心配など無用なのでしょうけども。

 

 

それではまた!